計画がうまく立てられない

 タイトルは「計画がうまく立てられない」ですが、そもそも計画を立てること自体は簡単です。「今日は六法全書を読破しよう!」とか「今日は気合入れて、数的推理200題解く!」ということをカレンダーにでも書き込めばできあがります。問題は「実行できる計画をどうやって作るか」にあります。

1.受験生活の「目的」「目標」と「全体像」

 とりえず計画を立てるにあたって、受験生活においての「目的」「目標」そして「受験生活の全体像」というものについて押さえることが大事だと思います。

 まずは「目的」ですが、これは当然、試験に最終合格し、内定を得ることです。そしてその為の「目標」は試験に合格する力をつけることです。これらは本当に当たり前のことなんですが、勉強をしていくうちにこれが頭から抜けてしまうことがあります。単純ですが大事です。

 さて、次に受験生活の全体像を少し述べてみます。とはいっても、「8月から勉強を始めて、まずは憲法から…」というものではなく、少しメタな全体像です。受験における挫折なんかも含めた全体像と考えていただければいいです。なお、これは筆者自身の経験なので一般的ではないかもしれないということを断っておきます。

【受験生活の全体像】
  1. 基礎事項を理解する  →  この段階では理解「したつもり」の場合が多い。
  2. 問題集をやる  →   基礎事項の理解(初等的理解)が少し深まる。
  3. 複数回問題集を繰り返す  →  解ける問題と、どうしても解けない問題が出てくる。
  4. できない問題を繰り返し解く  →  「理解できないなら暗記で」と思う。
  5. ある程度問題が解けるようになる  →  「俺(私)って、ちょっと勉強したんじゃん?」という自信がつく。
  6. 模擬試験を受ける  →  痛い目にあう。「何故かわからんが…解けん!」と思う。
  7. 模擬試験の復習をする  →  自分の弱点がわかる。解答解説から新しい視点を得る。
  8. 弱点の克服を図る  →  他の参考書や問題集をつまみぐいする。理解(根本的理解)が深まる。
  9. 模擬試験を受ける  →  ちょっといい目にあう。自信が少しつく。
  10. 科目、単元を絞って勉強する  →  総合点で勝負する方法を考える。同時に「あれもこれも」と焦り始める。
  11. 最後の復習  →  模試を復習する。とにかく焦る。焦って勉強が手につかなくなる。
  12. 試験3日前  →  焦りに関して「悟り」の境地が見える。
  13. 一次試験

 ここまでを少々強引にまとめてみると、

「試験最終合格」「内定」に向けて、段階を踏まえながら合格する力をつけていく

ということを、計画を立てる際押さえてください、ということになります。
 

2.段階に応じた計画を立てる

 上で「段階を踏まえながら」と書きましたが、学習には段階があります。「学問に王道なし」とはよく言ったものです。そして、各段階にはそれぞれ心構えがあります。以下に6つに分類してみました。

学習の6つの段階
基礎力をつける段階基礎の「理解」を目指す。試験、科目の全体像を捉える。薄い参考書(読み物系)をとにかく1冊。科目によっては演習しながら基礎を学ぶ。 例)経済
問題を解ける段階基礎理解の演習をする。事項の問われ方(引っ掛け方)を実感する。問題集を一冊。それを複数回。
模試の段階(前期)最近の傾向、事情に対応できるかを模試で実感する。時間配分の仕方を理解する。自分の弱いところを把握する。
弱点克服の段階点が取れない科目、単元を潰す。問題集を他に1冊やることで、視点を変えることができ、弱点克服につながることもある。
模試の段階(後期)毎週模試のあるころ。弱点の把握と対策、全体で合格点を取る方法を考える。回数が増えていくにつれ、模試問題が単元すべてをカバーするようになる。同じ単元では2度と間違えないように模試を復習。
直前段階これまでの模試の復習を繰り返す。最新の時事問題の確認。

 それぞれの段階において、それぞれしなくてはならないことがあります。ショートカットばかり考えていたり、不安に駆られ過ぎると自分の位置を見失い、非効率になってしまいます。「成績が上がっていく」という大きな流れの中で自分がどの段階にいるのかということがわかれば、計画も立てやすくなると思います。「とりあえず、人気が高いウォーク問(問題集)でも買ってやってみるか」というアバウトな計画ではなくて、「今は基礎力をつける段階だから〜をしよう」「自分の弱点は〜だから…」といった計画を立てることができるようになるのではないかと思います。

 また「どの段階の計画まで立てればいいか」ということについてですが、自分がこれから進んでいく段階の計画を立てれば十分でしょう。先の段階のものは、アバウトに頭の中で考えればいいです。なぜなら、最初からみっちり作っても途中で修正変更の必要が生じます。弱点なんて今から分かりません。

3.実力がつくということ、あせらない

 計画を立てていると、とかく欲張りになります。計画の中の自分の成長は速く、3ヶ月くらいで司法試験ですらラクラク合格レベルになってたりします。ですが、実際そんなことはありえません(一部のものすごい人を除く)。

 実力は徐々についていく。しかし常に右肩上がりではない。

というのが、筆者の結論です。といっても自分で思いついた訳ではありません。菅野祐考『菅野の日本史講義録4』(代々木ライブラリー)で知りました。他に現代文の出口先生が同様のことを書いていたのを見たことがあります。

 なので、計画もそのことを頭に入れて作りましょう。計画段階から焦ってはいけません。焦って作って実行できない、実行できなかったので最初から計画を作り直す、それも焦っていたので実行できず…というサイクルを繰り返す羽目になりかねません。


4.計画を修正する

 しかし一方で計画を修正することも、時として大事です。目的は「最終合格すること」であり、「受験勉強すること」ではありません。例えば、基礎力段階で参考書が難しすぎる場合。読み過ごすことが目的になっていてちっとも頭に入っていないことがあります。いつの間にか、勉強すること自体が目的となってしまうのです。こうなったらいち早く気付き、合格するためのものに変更する必要があります。

 模試の時期以降は、どう修正すべきか(したいか)見えてきます。この時期までに、全く手をつけてない科目がないことが望ましいです。しなければいけないことが山ほど浮かんできて、身動きが取れなくなる可能性があるからです。既習科目の弱点はそのままになり、未習科目は中途半端になるなどいいことはありません。なお、模試の時期までに何もやってこなかった人は、それ以降も何を修正すべきかは見えてこないと思います。模試を受ければいいってものではないからです。

5.柔軟かつ粘り強く

 結局、立てた計画に縛られすぎて学習が意味の感じられない「作業」にならないように、柔軟に計画を運用することが全体として大事でしょう。一方で計画を変更しすぎて自分が今何をやっているのかわからなくならないように、粘り強い姿勢を持つようにしたいものです。しかし、そのバランスを取るのは難しいです。

 野球で「こいつが4番!」と4番バッターを固定するのをイメージしてください。4番を固定することにこだわりすぎて、打率1割にも満たないものを4番に置きつづけては勝てません。しかし、ある日打てないからといってすぐに4番を変えていては、今度はチームが安定しません。シーズン全体の中で4番に固定しつづけることがいいことなのかを考えなくてはなりません。どこで替えるかなどは、それぞれの性格とかなのだと思います。これを実力と見るか運と見るかは人それぞれですが。

Koufuri topに戻る

[PR]湘南美容外科で働きませんか?:全国19院。医師、看護師ほか募集中