独学による出費について


1.独学ってなんでしょう?

 「お金が無いから独学で」。こう考える人は多いと思います。実際筆者も受験生活を始めるにあたって、お金が無いから独学にしました。ではいったいいくらかかるのでしょうか。
 ・・・っとその前に、独学の範疇っていうものを筆者なりに定義してみます。

 「独学」とは・・・
 自らで学習計画を立て、選択的に教材その他を購入して、合格を目指す学習スタイル


 「自らで学習計画を立てる」というのがポイントだとは思うのですが、実際どこまでが独学かを判断するのは難しいです。考えていくとややこしいので、

 予備校の1年コースとか2年コースとかは使わない学習

ってことにしておきたいと思います。



2.独学はどこでお金を使うのか

 使い方としては、

 参考書代+模試代+α

ということになると思います。「模試は予備校主催だから独学の精神に反する!」と声高に言う方もいるとは思いますが、模試は手が出ないほど高い買い物ではなく、非常に役に立つので受けておいた方がいいと思います。



3.どれくらい使うのか

 実例として筆者の出費を表にしてみました(表1)。国T行政職希望(1次不合格でしたが)だったので科目も多く、基本書の出費も多くなっています。なので、受ける試験によっては足したり引いたりして考えてください。

(表1)
A.参考書・受験雑誌他    
スーパー過去問ゼミ 政治学  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ 憲法  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ 民法T  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ 民法U  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ 行政法  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ ミクロ経済学  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ マクロ経済学  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ 社会学  実務教育出版 1600
スーパー過去問ゼミ 社会科学  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ 人文科学  実務教育出版 1700
スーパー過去問ゼミ 自然科学  実務教育出版 1700
公務員Vテキスト 国際関係 TAC出版 2000
公務員Vテキスト 社会政策 TAC出版 1200
公務員Vテキスト 行政学 TAC出版 1400
芦部信喜『憲法(新版増補版)』 岩波書店 2900
川井健『民法入門[第3版]』 有斐閣 3900
バイブル 政治学・国際関係 早稲田経営出版 3300
堀江湛・岡沢憲芙『現代政治学(新版)』 法学書院 3000
西尾勝『行政学(新版)』 有斐閣 3100
原田尚彦『行政法要論(全訂第4版増補版)』 学陽書房 3300
セレクションシリーズ国T 政治学  早稲田公務員セミナー 3270
セレクションシリーズ国T 社会学 早稲田公務員セミナー 1840
セレクションシリーズ国T 憲法 早稲田公務員セミナー 2240
セレクションシリーズ国T 行政法 早稲田公務員セミナー 2500
セレクションシリーズ国U地上 行政学 早稲田公務員セミナー 1600
GUTS 人文科学T(第2版) 早稲田公務員セミナー 2800
GUTS 人文科学U(第2版) 早稲田公務員セミナー 2700
GUTS 一般知能(第2版) 早稲田公務員セミナー 2800
判断推理 必殺の解法パターン(改訂第2版) 実務教育出版 1200
数的推理 光速の解法テクニック(改訂版) 実務教育出版 1068
資料解釈 天空の解法パラダイム 実務教育出版 1600
光速マスター 自然科学 実務教育出版 1200
光速マスター 人文科学 実務教育出版 1200
光速マスター 社会科学 実務教育出版 1200
行政学の頻出問題 実務教育出版 1100
財政学の頻出問題 実務教育出版 950
社会政策の頻出問題 実務教育出版 1100
阿部斉『概説 現代政治の理論』 東京大学出版会 2200
速攻!まるごと経済学 実務教育出版 1300
まるごとナビゲーション 政界の政治・日本の政治 実務教育出版 1200
五百旗頭真編『戦後日本外交史』 有斐閣アルマ 1800
伊藤光利・田中愛治・真淵勝『政治過程論』 有斐閣アルマ 2200
社会学の要点整理 実務教育出版 825
行政5科目まるごとパスワード 実務教育出版 1200
はじめて学ぶ国際関係 実務教育出版 1100
記述式本試験問題 国T主要4職(第2版) 東京リーガルマインド 1700
田口晃『ヨーロッパ政治史―冷戦からEUへ― 放送大学教育振興会 2200
朝日キーワード2002 朝日新聞社 1000
データブック オブ|ザ|ワールド 二宮書店 571
橋本光平『国際情勢早わかり2002年版』 PHP 1600
社会学小辞典 有斐閣 3800
加藤治彦編『図説 日本の財政(平成13年度版) 東洋経済新報社 2000
中村泰三『理解しやすい 地理B(改訂版)』 文英堂 1800
大学入試ナビ 菅野の日本史B講義録4 近代・現代  代々木ライブラリー 1300
公務員試験 速攻の時事 実務教育出版 1000
ポイント世界史(上) [近現代] 河合出版 1300
ウォーク問 政治学 東京リーガルマインド 1500
Civil Service(vol.6〜13) 早稲田経営出版 4000
  A合計金額 108664
B.通信講座・通学講座・模試など    
(通信講座)国家T種公務員合格受験講座 実務教育出版 56000
教養予想答練 Wセミナー 19800
全国公開模試(国家U種) Wセミナー 5400
全国公開模試(国家T種オール) Wセミナー 13400
国T択一ハーフ模試(会場受験3回一括) LEC 10800
国T択一フル模試(会場受験3回一括) LEC 15400
国T択一・記述総合模試 LEC 13400
地上国U択一フル模試(1回) LEC 5000
地上国U択一・記述総合模試(国U択一+論文) LEC 7400
地上国U択一・記述総合模試(東京都択一のみ) LEC 5400
白書・時事対策ゼミ 実務教育出版 21000
  B合計金額 173000


参考書だけでざっと10万円です。実際に使った参考書だけを値段にするともっと少なくなりますが、回り道も含めて計算してあります。書店に行って「これはいい!」と思って買ってみても、実際受験生活に役に立たなかった本もありました。それにしても、やはり基本書は高いです。
 結局筆者の場合は、合計で30万円ほどかかった計算になります。実務教育の通信講座も取りましたし、Wセミナーの答練も受講しましたから。



4.結局、独学はお得なのか?

 予備校の受講料が5〜60万円ということを考えてみれば、値段としては独学の方が安く上がる

ということになります。しかし、話はそれほど簡単でもありません。それは値段云々の前に合格可能性について考えることが必要だからです。安ければいいってものではありません。合格することが目的なのですから。

 筆者の場合、大学受験時の経験(一浪)からして、「予備校に通ってしまうと、通っただけで満足してしまう」と判断しました。授業に出ていることで「俺は今、猛烈に勉強している」と錯覚してしまうのです。大学受験時は予備校の本科生として過ごしましたが、第1志望から第7志望くらいまで、見事に落ちました。そして何となく受けた滑り止めの大学に補欠合格。苦い思い出です。
 なので、

 自分は独学に向くのか、予備校学習に向くのか、よくよく考える

ことが非常に重要だと思います。いわゆる「自己分析」ってやつでしょうか。高校受験、大学受験などを思い出してみれば、自ずと見えてくるのではないでしょうか。


 予備校の答練では、数的・判断推理の「期待値」の問題で「予備校と独学どっちが受験に成功する期待値が高いか」という問題がありました。当然答えは予備校になっていましたが。受験時にお金をなるべく使わないようにしたが為、その先の長い人生で大きなツケを残してしまう、そんな可能性も考えた方がいいかと思います。昔誰かの本にこう書いてありました。「お金を貯めるのが経済力ではなく、いかに使うかが経済力だ」。考えてみると面白いと思います。